娘は結局、その日から一度も出社することなく退職に至る事になります。
娘の会社にしばらく休ませて頂く旨を連絡して、夫が使っていた部屋に娘を寝かせていたのですが、様子を見に行くと泣いていました。
そして私の姿に気が付くと抱き着いてきて「死にたかったけれど死ねなかった…」と言ったのでした。
その時私は、初めて事の重大さに気が付いたのでした。
「何でそんな事思ったのよ…」私が静かに聞いても娘はそれには答えませんでした。
ただ「お母さんを悲しませたくなかったから…」と言う娘に「そうよ…アンタ居なくなったらお母さんも生きていけないよ…」と言って二人で泣いたのでした。
具体的に娘に何があったのか知るのは、この日からずっと後の事ですが。
辛そうな…
いえ、言葉では表現出来ないくらいの娘の様子に私自身が生きた心地がしませんでした。
そして娘を病院に連れて行こうと思い、心療内科をいくつかピックアップして予約の電話をしたら、どこも新規は一ヶ月待ちと言われました。
尚も病院を検索して、一番早く受診出来る心療内科に予約をしました。
それでも一週間先でしたが。
結果、娘の病名は「鬱をともなう適応障害」と言うものでした。