今日、所用があってバスで出掛けました。
バスに乗るのは久しぶりだったんですが、土曜日だからか結構混んでいて座れないどころか、つり革を確保するのが大変なくらいでした。
確保したつり革につかまりながらボ~っと外を眺めていると、ある光景に目が釘づけになりました。
夫が道路沿いにあるマンションの前を掃除していたのでした。
夫はマンションの管理人の仕事をしています。
事業を失敗して負債を抱える身分になってから十数年経ちますが、色んな仕事を変えながら細々と借金を返して来て、そのしわ寄せで私自身も借金を抱える身になった訳ですが、やっと安定した仕事に就けたのかなって思うのです。
契約社員ではありますが、還暦を過ぎて今の仕事に就けたのは奇跡に近いんじゃないかと、しみじみ思います。
もちろん、夫自身はどう思っているのかは分かりませんが。
「あ・・・このマンションかぁ」
だいたいの場所は分かっていましたが、実際に目にするのは初めてでした。
道路が結構混んでいてゆっくり走るバスの中から、作業着を来てホウキを持ってマンションの前を掃いている夫を眺めていると、何だか切なくなってしまいました。
あの夫がホウキ持って掃除してるよ・・・
そう思うくらい、昔なら考えられない姿だったのです。
つくづく歳を取ったなぁ・・・って今その姿を思い返しています。
お互いさまですけどね。
帰って来た夫には言いませんでした。
何となく・・・ね。