昔、スーパーのレジに並んでいた時。
一人置いて、その前に並んでいた女性が異様な姿だった。
白髪交じり・・・いや白髪に少し黒髪が混じっている方が近い。
ボサボサの髪を無造作に束ねている。
ジャンパーは汚れていて、破れているところにガムテープが貼ってあった。
指先が開いている手袋をはめていたけれど、それもボロボロだった。
後ろの後ろで順番を待っていた私は、ガン見していた。
「もしかしてホーム〇ス・・・?」と思いながら。
清算が終わって金額を告げられた時。
ジャンパーのポケットから札束が出て来た。
財布じゃなく、裸の札束・・・
使い込まれたようなお札が輪ゴムで束ねて二つ折りになってて、そこから一枚出していた。
驚いたのは全て万札だった事。
確認した訳じゃないけれど、パラパラと万札しか目に入って来なかった。
私のすぐ前に並んでいた人が後ろを振り向き、目が合った。
そしてお釣りを無造作に、札束と一緒にポケットに突っ込んでいた。
数十年前のこの光景が、今でも忘れられません。
札束とジャンパーのガムテープ・・・
衝撃的な光景でした。
始終無言だったその女性の後姿を見ながら。
「人は見かけで判断してはいけないなぁ・・・」
と、まるで小学生に言うような事を思ったのでした。
2,3日前に「汚いシニア」ってワードを見たんです。
どこで見たのか忘れたけれど。
それ見て、忘れていた光景が鮮やかに脳裏に浮かんだのでした。
我が身を振り返り・・・
「毛玉の付いた服を着て外行くのやめよう」
「どうせ誰も気にしてないからと眉毛書くの止めるのは止めよう」
「髪もちゃんと整えてから外出しよう」
別に人からどう思われようと関係ない・・・と言う人もいるでしょうが。
お金無くても無いなりに。
シニアだからこそ、身なりには気を付けようと思いました。